漫画家・赤星たみこの日記です。 

by akaboshi_tamiko

眼瞼下垂

最近ものすごく視力が落ちたような気がしていた。
とにかく何を見ても見えづらい。

本を読むのも、ネットを見るのも、もちろん仕事をするのにも目が疲れるしぼやけるし。
今まで頭痛などほとんどしたことのない私が、なんとなく頭痛というか、頭が重い感じがする。肩こり、首のコリ、背中のコリもひどい。

まあ、トシだからね。目医者に行って診てもらわなくちゃとか、眼鏡を新しく作り直さないと…。と思っていた。

ふと、瞼が垂れ下がって視野が狭くなるというガンケンカスイ眼瞼下垂のことを思い出した。

確かNHKの番組でもやっていて、治療法は垂れ下がった瞼を引き上げる手術がいいらしい。簡単なやり方としては、二重を作るアイプチとか瞼のテープを貼って二重瞼にするといいとか。

で、アイテープを買ってきて、やってみたところ…

なんと、よく見える!! 視界が広い! それだけでなく、漫画を読むときに目をしょぼしょぼさせなくてもいい!! びっくり!!
心なしか肩と首のコリも和らいでいるような気がする!!

たいしたことないと思っていた瞼の垂れ下がり、これが結構いろんなところを邪魔していたんだなあ…。

若いころの目と今の目の違いは、確かに、瞼の形。昔はくっきり二重だったのに、今はものすごい奥二重になっている。その分、瞼の皮が視界を覆っていたのか…。それほど垂れ下がっていたのか…と、ちょっとショックを受けた。

もちろん、眼医者でちゃんと診てもらわねば、と思っている。単なる眼瞼下垂だけならいいけど、白内障とか緑内障とか心配だし。
目は大事にしないとね。

# by akaboshi_tamiko | 2019-03-24 20:00 | つれづれ日記 | Trackback | Comments(2)

土田よしこ先生と私

OfficeYouで連載中の「グランマ!」が、200回を迎えた。読者のみなさんの応援、家族、アシスタントさんたちの協力なしにはなしえなかったことだ。ありがとうございます。

そして、もう一人、感謝したい人がいる。私の心の師、土田よしこ先生である。漫画家になり、仕事を続けてこられたのは、土田先生の漫画で培われた「何か大きなもの」があるからだと思う。

私の漫画デビューはギャグマンガで、土田よしこ先生の影響を色濃く受けていた。ほかの漫画家の先生の影響ももちろん大きいのだが、やはり土田先生は別格。

土田よしこ先生の初めての原画展が吉祥寺のギャラリー創で開催され、もちろん行ってきた。
私が「グランマ!」200回を描いている時に開催されたということが、なぜかすごくうれしかった。

私が集英社の週刊セブンティーンで連載を持ったとき、担当編集者がデスクのKさんを紹介してくれた。
Kさんは、土田よしこ先生がマーガレットで連載していた時の担当編集者だったのだ。

Kさんから土田先生の話を聞くと、なんだか自分が都会で活躍する一流の漫画家になったような気がした(…ここ、笑うところじゃなくて涙ぐむところです…)。

中高生のころ、大好きで大好きで、本当に「土田よしこ」という存在は私の地となり肉となっていた。
その土田先生を担当なさっていたKさんが、土田先生の話をしてくれる!! もう、カンゲキ以外の何物でもない。私、今、先生と同じ世界にいる!! 私、そこまで出世したのね!! と、まだペーペーのへたくそな漫画家の私は思ったのだった。

あれから40年…。
私がいかに土田先生に影響を受けていたか。
この絵を自分で描くまで気づいていなかった。
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つる姫の父上の絵。なんと、私がいつも描く夫の似顔絵にそっくり!!
いや、夫の似顔絵が、父上にそっくり!!なのだ。

ちなみに夫はあの絵にそっくりなので、私は土田よしこ先生の漫画に出てくるような人を選んで結婚した、ということになる。そこまで影響受けてたのか~~~。

そして、私の描いた父上の絵は、私が思っている以上に本物に似ているらしい。そうか、私の体の8割は土田よしこでできているのだ。私はそれを誇りに思います。

土田先生、本当にありがとうございました!!


# by akaboshi_tamiko | 2019-03-22 20:28 | 仕事 | Trackback | Comments(2)
10年以上続いているブログがある。私のブログも2004年くらいから書いているので15年は続いているのだが、内容的にはそんなに面白くないし、毎日更新でもないので歴史の重みはほとんど無い。(断言)

しかし、いくつかのブログ、特に女性の書いているブログには、ものすごい歴史の重みを感じるものがある。

数年前まで読んでいたけれど、しばらく読まなかったブログをまた読んでみたら…。義理の両親を看取った話や、自分のお母さんが認知症になった話がつづられていた。

ほかにも認知症の姑を10年以上お世話して看取った方のブログもある。認知症の親や舅、姑の世話をしているブログを読むと、自分のことと比較して、涙が止まらなくなる。

うちは夫の母と2014~2016年のたった2年間だけ同居してすごした。

義母はいま思えば認知症だった。しかし、分数の計算ができたり、テレビで見た時事問題をメモするなど頭ははっきりしていて、当時は認知症があるとはつゆほども思わなかった。

ただ、食に関心がなくて飴や砂糖ばかりなめたがること、普通の食事をなかなか食べてくれないこと、薬を飲むのを忘れることが問題だった。

私と夫が家を空けるとき、薬を紙に張り付けて、「昼食後に飲む薬」と大きく書いたものをテーブルに貼って出かけたことがある。しかし、義母はそれを飲まずに隠していた。

私たちが帰宅後、「薬飲んだ?」「飲んだよ」という会話があって安心していたら、薬を貼り付けたB4の紙がテーブルの下から出てきたりする。「飲んでないじゃん!」「飲んだよ」「いや、飲んでないよ、ほらこれ、そのまんま残ってるじゃん」「飲んだよ、それは前のだよ」「前にこんな紙に貼るなんてしたことないよ」「飲んだよ」

私は、義母がこんなことでなぜウソをつくのか、本当にわからなかった。

そのころ、義母が認知症であるという診断はまだ受けていなかった。ただ単に、物忘れの一つで、飲むのを忘れていて、それをごまかそうとウソをついているだけだと思っていた。軽い、笑えるウソだし、最初は私も気にしていなかった。

しかし、薬を飲んでいないのに飲んだ飲んだというウソが度重なるたびに、私は腹が立つようになった。大声で怒鳴ったりはしないけれど、なんでウソをつくんだ??? という苛立ちが出てきたのだ。認めればいいじゃん、そんなの!と思うようになっていった。

でも、認知症の親御さんを介護している人たちのブログを読むと、そういうウソ、それが認知症の症状なんだ、と気づかされた。

のちに認知症の検査を受けたけど、図形や計算はバッチリできていたので、認知症だとは思わなかった(信じたくなかった)のだ。本当は、季節がわからない、今が何月なのかわからないというものはあったけれど、それは北海道から千葉に来て、気候が違いすぎるから混乱しているだけだ、と思い込んでいたのだ。私たちが義母のことを認知症だと認めたくなかったのだと思う。

でも、あのウソ、あれが認知症だったんだ…。

私はあの当時、義母がしっかりした頭のいい人だったころのイメージで接していたので、「なんでこんな簡単なことすぐ忘れるのよ!」という苛立ちがあった。

食事をとらず、飴玉と砂糖ばかりなめたがるので、飴玉を禁止したこともあった。
今思うと、好きなだけ食べさせてあげればよかった…。
時々、イラッとした言動をとってしまったな…。と思い出して涙が出る。お義母さん、ごめん。理解できなかったこと、ごめん。

義母だけでなく、今、自分の母もまた認知症の症状が出てき始めた。92歳だから多少の記憶の揺らぎは仕方がないことだけど。
母の対応は、いろんなブログで読んだ知識が役に立つかもしれない。どんな症状が出るのか、どういう対応がいいのか、知らないで接するより、知っておいたほうが断然いいと思う。

今、母と同居している姉がすごく大変な思いをしている。私もちょくちょく帰って少しは手伝いをしなければ。いろんなブログで増えてきた介護の話を読んで、決意を新たにした。

# by akaboshi_tamiko | 2019-03-21 20:00 | つれづれ日記 | Trackback | Comments(0)
私のPCはウインドウズだ。通称「窓」。そのまんまやんけー。
林檎製品(apple社の製品)はほとんど使っていなかった。

スマホが出てきてもiPhoneではなくアンドロイドにしていた。iPhoneのほうがいいよ、と言われてもかたくなにアンドロイドにしていた。なぜかというと、アップル社の製品は、みんながあまりにも強く勧めるので、それにちょっと嫌気がさしていたのだ…。

それと、ウインドウズのほうがデザインがちょっと古い分、使い方がわかりやすかったし。(←と思い込んでいた)

ところが、最近、いろいろ事情がありまして、iPhone購入。そしてiPad購入…。

最初はアンドロイドとの違いにイライラしたけれど、今ではずいぶん慣れてきた。iPadもノートパソコンより断然軽いので、持ち歩きに便利。容量も大きいので動作も軽い。
これは確かにみんなが林檎を勧めるわけだ…と納得。

こうやって、窓の外から林檎売りがどんどんリンゴを入れてくるんだなあ…。
井上陽水はほぼ50年前にこのことを予測していたのか! ……なんちゃって。



# by akaboshi_tamiko | 2019-03-20 20:45 | つれづれ日記 | Trackback | Comments(0)

絵を描く人

竹橋の近代美術館の「このどうしようもない世界を笑い飛ばせ 福沢一郎展」を見てきました。その感想はまたあとで。

今回も近代美術館でやっている所蔵品ガイドツアーについて。
以前、実際にツアーに参加したことがあって、梅原龍三郎の絵についていろいろ思うことがあった。
(興味のある方はこちらをどうぞ→梅原龍三郎はナルシストか?

さて今回は 禹煥(リ・ウーファン、Lee U-Fan)の絵について。

この絵の前をたまたま通りかかったら、ガイドの女性が参加者の方たちに説明をしているところだった。
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「作者は呼吸のリズムにのせて筆を動かしてこの絵を描いています。筆のストロークが…」というような説明が聞こえた。
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これを聞いた年配の男性が「これは筆なんですか?」と質問した。

ガイド「ええ、筆です」
参加者「でも、どうして上のほうに白いカスレがあるんですか?」
確かに、すべての線の始まりにきれいに白いカスレが入っている。そのカスレというか、白い部分がどうしてできたのかが不思議なようだ。
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ふつう、筆に絵の具をつけてそれで線を引くと、こんな感じで白いカスレはなかなか出にくい。白い部分を出すにはいくつかの方法がある。
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この絵にあるような白い部分は、筆に青い絵の具を含ませたあとに白い絵の具をちょこっとつけて描いたんだろうな、と思っていた。こんな感じ。↓↓
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これだと頭のところにちょこっとだけ白が入ると思う。(または、下地の白がまだ乾いていないときに筆をおいたのかもしれない。いろいろテクは考えられる)

しかし、ガイドの方は答えにくそうだった。

ガイド「そうですねえ、どうしてなんでしょうね」
参加者「これはもしかしたら横にして描いたのかもしれないですね」
ガイド「それは新説ですね!」

ガイドの方もこういう質問が来るとは想定していなかったと思う。でも、困っているようには見えなくて、楽しそうに参加者の方と会話していたのが見えた。

美術は、いろんなことを思いついて、みんなであれこれ話すのが楽しいんだよね。
技法のことがわかる人がいたら、かえってそこで話が終わってつまらなくなるかもしれない。
私の思いついた技法以外にも、あの白い部分を出す方法はあると思うけど、そういう技法を考えるのもまた楽しい。

美術はやっぱりいろんなことを話して楽しむのが好きだな。と思った日でした。



# by akaboshi_tamiko | 2019-03-18 01:28 | アート系 | Trackback | Comments(0)