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アバター見てきました!

アバターも笑窪!

ネタばれありです! ネタばれダメな人は読まないでください。

面白かったです!! 酷評する人もいるけれど、あれは良くも悪くもハリウッド映画。
小さなところまで伏線がきっちり散りばめられて、それがちゃんとあとで使われている、セオリー通りのストーリー展開。安心して見られるエンターテインメント。

それに環境問題をちらりとちりばめ、先住民差別問題もちりばめ、日本のアニメの影響が随所に見られ、すごく日本的なアニミズムっぽい考えもちりばめられて、いや、堪能しました。

でも、最後の戦闘シーン…。あれがまさにハリウッド映画。
ハリウッドの限界、というか、まあ、しかたないというか…。

水戸黄門みたいに、虐げられて虐げられて、いい者が悪者に苛めぬかれて、限界まで来て、ようやく反撃。そのほうがカタルシスが大きくなる、というセオリー通り。

ナヴィ族を殺戮する地球人。殺されるナヴィ族の人数が多いからこそ、ナヴィ族の反撃に正当性を持たせられる。
反撃が大きいほうがスカッとする。これがエンターテインメントの法則。

13日の金曜日シリーズのジェイソンのように、やられてもやられてもまた反撃してくる悪者の存在も、またセオリー通り。

そういう意味でよく出来たエンターテインメントだった。
(って、なんかほめてない印象を与えているかも? いや、セオリー通りよく出来た面白い映画でしたよ! 超面白かったです! 3Dもすごかった。ほんとによく出来たCGで、さすが3Dカメラを私財を投じて開発しただけのことはある! 素晴らしい!!)

でも、私、戦争映画が嫌いなんだよね…。戦闘シーンは好きではない。
きっとDVDで見るときはあの戦闘シーンは早送りする。





ここからは覚書

本や映画やテレビや雑誌を、物心ついてから20~30年もじっくり読んでいると、どんな映画、どんな物語、どんな漫画でも、「これは初めて見た、今までに見たことも聞いたこともない、まったく新しいストーリー展開だ!」と思うものは、もう無くなってくる。

だから感動がない、というわけではなくて、感動というのは別の所にちゃんと感じられる。

ああ、これはあの映画に似ている、あのアニメに似ている、あの物語からインスピレーションを受けたんだろうなあ、と思わせるストーリー展開の映画や物語は山ほどある。それはパクリではなく、影響を与え合うことだったりする。(もちろん、世の中には「丸パクリ」のものもあるけれど)

そんなところよりも、このアバター、勧善懲悪に堕せず、もう少し日本的アニミズムに重きを置けなかったのかなあ。と感じたけど、そんなのきっとアメリカでは出来ないだろう。

この映画ですら、アバター鬱というものがアメリカでは発現したという話だ。(地球人=強いアメリカ人が負けちゃうから、アメリカってダメなんだー…と思う人が増えるのが「アバター鬱」なんだそうです)

最後は地球軍(と言っても、どう見てもアメリカ軍)が撤退するんだもんね。これ、ブッシュ政権下では公開できなかったのではないか。オバマ政権だからこそ公開出来た映画かも。なんてことを話しながら帰ってきたのでした。
Commented by 黒豆 at 2010-01-29 19:53 x
「タイタニック」もそうでしたけれど、ジェームズ・キャメロン監督は、映像の持つ力をほんとうに知り尽くして映画を組み立ててるんだな、という感じですね。
だから、プロット自体は多少いろんなものの寄せ集めでも(それはそれで、実に上手いこと組み上げているんですけど)、その平凡さを感じさせないだけのものを絵の力で見せてしまえる…。
だから、アトラクションムービーとしては、堪能出来ました(^^。
映画は、作品ごとにいろんな楽しみ方をすればいいので、これはこれで面白い1本だと思います。
ただ、「面白い」以上のものが心に残るかというと、…ちょっともったいない作り方かな?という気もしますが…。
Commented by akaboshi_tamiko at 2010-02-05 09:17
★黒豆さん
そうそう、すごく「面白い」映画でした。でも、ちょっともったいないつくりでしたね。「ジェームズ・キャメロンって、『メリーに首ったけ』も監督してたっけ?」と、なんとなく口走ってしまったら、「それはキャメロン・ディアスだろ!!」とつっこまれました。てへへ。
by akaboshi_tamiko | 2010-01-29 02:00 | 読んだ観た聴いた | Trackback | Comments(2)