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赤星たみこの戯言・放言・虚言日記♪ akaboshi.exblog.jp

漫画家・赤星たみこの日記です。 


by akaboshi_tamiko

秋田で着物

昨日は秋田へ取材だった。
JOTOテクノという建築部材を作っている会社の広告の仕事をもう10年以上やっている。全国の工務店、建設会社へ取材に行って、漫画を描くのだ。

私は漫画で、夫はパース。パース専門のイラストレーターがついているから、この仕事のクオリティが保てる。(建設会社の建物を背景に描くには、正確じゃないとダメなのだ。広告ってそういう点がシビアだからね)

というわけで、この仕事は私と夫、二人で参加している。あとは広告会社の担当者、デザイナー、JOTOの担当者、という5人のチームで日本中を廻っている。

さて、今年のテーマは「エココチ宣言」。エコでココチイイ家作りをお手伝いする、というのがJOTOのテーマ。

着物という衣服は、実はとてもエコでココチイイもの。
反物を直線裁ちして作るので端切れがほとんどでない(無駄が無い)し、余った部分はたいてい四角形なので、巾着を作ったり、なんらかの再利用がとてもしやすい。

また、肩上げやおはしょりで身長や体重が変っても対応しやすいことなど、長く着られるということもエコにつながる。

しかも、着物は暑いと言われているけれど、これが不思議なことに慣れると袖口や裾から風が通って涼しい。襦袢が汗を吸ってくれるので意外にも胴体部分も快適なのだ。

男性用の着物だと特に涼しいと言う(しんちゃん談)。
風を纏う衣服、それが着物だ。

というわけで、今年度からこの仕事はエココチー衣服を着て取材することにしたのである。
秋田で着物_b0019674_2396100.jpg

着物は友達のお母さんの形見の絽。多分50年くらい前のもの。帯は半巾で貝の口にしたけれど、帯締めを締めた。(この着物のまま飛行機に乗って、そのまま取材先へ行ったので、崩れないように帯締めを使ったのだ)

でも、仕事の場で着物を着るのはなかなか勇気がいる。私は漫画家という特殊な職業というか、大目に見てもらえる雰囲気があるが、男性(しんちゃん)が着物を着るのは(たとえイラストレーターという職業でも)、まだ時期尚早というか、許されざる雰囲気がある。

男性が着物を着て外出すると、「お祭りですか?」と聞かれたりするとツイッターでも見たことがあるけど、呉服屋さん以外の職業の人がビジネスシーンで着物を着るのはかなり勇気がいるだろうなあ。いずれは夫もビジネスシーンで着物にしてみたいのだけど。
by akaboshi_tamiko | 2010-07-16 23:14 | キモノ | Trackback | Comments(0)