ご主人がおられます。
でも、最近、テレビで敬語としての「おられます」をよく聞く。「高齢者の方がおられます」「10年前はここにおられたのですが」「ご主人はおられますか?」などなど。
「正しくは『いらっしゃいます』と尊敬語を使うべきである。謙譲語を他人に使ってはいけない」と、文法にきびしい人が言っていた。それを聞いてから、この言葉がやけに気になるようになった。私自身もうっかり使っていたし。
気になるとやたら耳に入ってくる。テレビでよく聞く。アナウンサーが使っているのはまだ記憶にないけれど、一般の人、タレントが使っている。誰も突っ込まないし、「敬語(尊敬語)」として普通に使われている。
これはただ単に誤用が広まってきただけなのだろうか? などと、ここしばらくずっとと考えていて、ふと思いついたのが、宮崎県の方言、「おる」だ。 (宮崎だけに限らないと思うけど)
方言で言う「おる」は、多分「いる」が訛ったもので、謙譲語ではない。
「おる」と「いる」は、宮崎県北部出身の私の中ではまったく同義だ。「おる」が方言で、「いる」が共通語、というような感じだ。(方言話者にとって共通語は丁寧な感じがするので、「おる」のほうが敬語感が無い)
用例としては、「○○ちゃん、明日は家にいる?」と、対等な関係の友達に直接言うときは「○○ちゃん、明日家におる?」になる。目上の人を話題にする場合は、「先生が教室におった」と言う。
(これを敬語にすると「先生が教室におらした」となる)
こういう方言が身についていると、自然に「おられますか?」と言ってしまう。「方言」というカテゴリーの中では、これは誤用ではない、ような気がする。
「おる」はたしかに謙譲語なんだけど、今後、謙譲語ではない「おる」が定着し、それを「尊敬語」「丁寧語」として活用する「「おられる」「おられます」も定着していくんじゃないかなぁ。
文法フェチの方には我慢ならないことかもしれないけれど。

この方言の「おる」は特別謙譲の意味もないように思います。
これが尊敬語だと「おんさる」となります。
「いらっしゃいます」ほど字数も多くないので便利な言葉だったのですが、地方でしか通用しないのが残念。
京都弁の「いはる」「いやはる」「いてはる」なども楽でいいな〜、と思います。
タレントさんの言葉は全国向けなので少し気になりますね。
とりあえず受身にするだけの敬語、私も嫌いなのよ~。
「やられます?」は、ホント、違う意味に取ると最悪だし。
ところで、大阪の友人も「おられますは近畿では尊敬語です。「いてはる」より丁寧」と言ってました。私も、「おる」に対して謙譲の意味を感じるのは共通語を話すときだけで、方言では全然感じられないです。
★yuriaさん
方言の「おる」は、謙譲の意味は無いですよね。
テレビで、アナウンサーの方が使っているのはまだ見たことないですが、タレントさんはよく使うし、一般の方が使うのもよく見かけます。政治家も使ってたのを見ました。あ、その政治家も西のほうの人だったかな。
NHKの朝の番組で、旭川市役所の職員の方が、「ご主人はおられますか」とか「**という方がおられます」と言っていたのを見て、北でも使うんだなあ、全国区になってるのかな、と思いました。