2011年 01月 04日
ドガに対して何を言うのだ!!
そりゃそうだ。ドガという天才に対して「パースあってますね!」って、失礼にもほどがある!
でもね、ホント、どんだけ上からか、どんだけ失礼かを承知の上で、「パースあってる~~」って言いたかったんだよー。だって漫画家はパースのあった絵を描くのに苦労しているんだから。
あれだけの大きさの画面に、あれだけの人数の人体を描いて、それの全部にちゃんとパースがあっている。それがどれだけ大変か、漫画家ならよ~~~くわかる。自分のクラスや実力はおいといて、あの画面にあのパース、あの人数、の大変さに感嘆したっていいじゃん。ホント、率直な感想なのだ。
そのほかにも率直な感想を。
ドガ展にはデッサンや習作もたくさん出展されていた。
それを見て、私はちょっと……、なんと言うか、いろいろ触発されることがあったのだった…。
一番大きな感想は、「ドガ、練習してる~」だ。(当たり前なんだけど)
女性のドレスの裾、手、靴などのデッサンやクロッキーや習作。
やっぱりドレスの襞やシワって、難しい。ドガ、あれだけの天才、巨匠なのに、練習している!(いや、私が言うことじゃないんだけど)

こういう「練習」を見て、「私も練習しないとイカン!!」と思ったのだ。
(この辺が、また、同じレベルで語るな、ということだが)
巨匠が練習しているのに、凡人が練習しないでどうする!!
私はこのところ、手が描けないんだったら手が出てこない構図にしようとか、わかりやすいアングルにしようとか、あえて難しい絵は描かない、という選択をしてきた・・・・・・。という反省点がある。
手を突き出している、手がこちら側に出ている、という絵は難しい。

親指がこちらに向いているところが上手く描けない。こんな角度はいつも避けていた。
横から見る絵にすればわかりやすいから、そっちを描いていた。
横から見た手なら手に何を持っているかよくわかる。前に突き出さなくてもいいのだ。
でも、避けてばかりじゃイカン。
ドガの習作には婦人靴のデッサンもあった。
そうか、巨匠も靴を描くのは大変だったんだな。私の漫画はバストショットが多い。全身を入れて描くより、顔の表情を見せるほうが大事だから、と足元を描くことが少ない。全身を描くにはページ数が足りない、とか、いろんな言い訳をしていたけれど。
でも、言い訳はいいから、練習しろよ。

な~んて、いろいろな練習をちょいとしてみた。
なんだか、漫画家になりたての頃の、いつも練習していた頃の、あの情熱というかね、意気込みが、少し戻ってきたような、そんな高揚感もある。
ドガの習作を見て、初心が少し戻ってきた。美術展を見に行くときは、完成した名画だけを見るより、習作を見ると私は高揚する。巨匠、天才の努力のあとを見るのは、やっぱりいいものだな、と思う。

ミクシーのほうでも同じ日記をアップしているのですが、そちらにも「自分が美術教師だったら絶対生徒にこのデッサンを見せたい」というコメントがありました。
ホント、巨匠もこうやって努力しているんですよねー。
衣服のシワに対する熱意がすごいです! 私も衣服のシワやひだを正確に描きたいです!