2012年 09月 30日
お勧め! 野球小僧
「野球小僧」島村洋子著 講談社 1,500円
面白かった!

カバーの帯にあるモニターさんたちの言葉が、どれも秀逸。
野球への愛にあふれている。
では、野球好きな人しか面白く感じられないのかというと全然そんなことはないのだ。
私は野球と言うゲームにまったく興味がないのに、この小説が面白かったのは、人間が織り成すドラマが面白かったから。
野球に興味が無くても、このストーリーは面白い!
登場人物の一人ひとりが活き活きしている。
人生に疲れて、腐っている登場人物ですら、活き活きと、実際にいるように描かれている。
島村洋子という人は、人物描写がものすごくわかりやすい。
人物描写で唸ったところは、84ページの、雪彦の家族を描写したところ。
満月のように真ん丸な顔をしたおちょぼ口の妹がいて、その顔色を少し濁らせて満月の張りを悪くしたようなそっくりな顔の母親がいて、夕食のときには真っ黒な顔色の鼠顔の父親が出てきた。(略
しなびた満月顔の母親はキュウリにこれでもかというくらいマヨネーズをしぼって・・・
どうです、情景が浮かぶでしょう!
どんな家族か、目に浮かぶでしょう!?
人間だけでなく、実は「甲子園球場」というのも重要な「登場人物」。そう、私には甲子園球場が人格を持った一人の人間のように感じられた。一度も行ったことないし、興味も無かったのに、一度会ってみたいと思わせてくれた小説だ。
塚本さん。印象的な登場人物。
彼の、やったこと、それを実行した雪彦。
ラストは、うっ、と胸が詰まった。ホロリと涙がこぼれた。
このあとの続編が読んでみたい。
雪彦と純哉、カオル。どうなっていくのだろう。
生きている人物のように、親戚の子どものように、私の中にはすでに実在の人物のように、彼らのこれからが気になっている。
講談社さん、ぜひぜひ、続編、お願いします。
私がマンガにしたいくらいだけど、私、スポーツネタ、ものすごく苦手なんだなあ・・・。
面白かった!

カバーの帯にあるモニターさんたちの言葉が、どれも秀逸。
野球への愛にあふれている。
では、野球好きな人しか面白く感じられないのかというと全然そんなことはないのだ。
私は野球と言うゲームにまったく興味がないのに、この小説が面白かったのは、人間が織り成すドラマが面白かったから。
野球に興味が無くても、このストーリーは面白い!
登場人物の一人ひとりが活き活きしている。
人生に疲れて、腐っている登場人物ですら、活き活きと、実際にいるように描かれている。
島村洋子という人は、人物描写がものすごくわかりやすい。
人物描写で唸ったところは、84ページの、雪彦の家族を描写したところ。
満月のように真ん丸な顔をしたおちょぼ口の妹がいて、その顔色を少し濁らせて満月の張りを悪くしたようなそっくりな顔の母親がいて、夕食のときには真っ黒な顔色の鼠顔の父親が出てきた。(略
しなびた満月顔の母親はキュウリにこれでもかというくらいマヨネーズをしぼって・・・
どうです、情景が浮かぶでしょう!
どんな家族か、目に浮かぶでしょう!?
人間だけでなく、実は「甲子園球場」というのも重要な「登場人物」。そう、私には甲子園球場が人格を持った一人の人間のように感じられた。一度も行ったことないし、興味も無かったのに、一度会ってみたいと思わせてくれた小説だ。
塚本さん。印象的な登場人物。
彼の、やったこと、それを実行した雪彦。
ラストは、うっ、と胸が詰まった。ホロリと涙がこぼれた。
このあとの続編が読んでみたい。
雪彦と純哉、カオル。どうなっていくのだろう。
生きている人物のように、親戚の子どものように、私の中にはすでに実在の人物のように、彼らのこれからが気になっている。
講談社さん、ぜひぜひ、続編、お願いします。
私がマンガにしたいくらいだけど、私、スポーツネタ、ものすごく苦手なんだなあ・・・。
by akaboshi_tamiko
| 2012-09-30 17:56
| 読んだ観た聴いた
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