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先生方、それじゃダメですよ…

このところエコ関連の会議に出て、私の存在意義がどうなのか、ちょっと考えてしまった。今、私は二つの賞の審査員と委員をやっている。

他の審査員、委員の先生方は、みなさん大学の教授か、またはエコ関連団体・機関の職員や委員長などだ。エコを専門に深く勉強し、専門知識を持っている人たちである。

そんな中、私は単に趣味の一つとしてエコに興味を持ち、専門に勉強したわけでもなく、本とテレビとネットと友人知人関連から仕入れた知識で本を書いた。得意な分野はゴミ減量、石けん、節電、省エネ、水資源、などだが、素人にしてはまあまあよく知ってるよね、というレベルで、専門家の先生に比べると知識は浅く薄い。

なんせ、他の委員の先生方は、専門分野に関しては私の知識の100万倍くらいの知識を持っているのだ。

が、しかし。
漫画家としての私が委員として存在し続ける意義があるな、と感じた出来事が一つ二つ。

一つは、もう何年か前になるのだが、ある賞で、小学生の児童が応募してくれたエコに関する絵本があった。
審査会で、これがいい出来なので、何らかの賞を与えたい、という話が出たのだが・・・。

この絵本が、あるCMのキャラクターとそっくりで、ストーリーもある本のものと似ていたのだった。
それに気づいたのは私一人。審査員が10数名いて、事務局にも何人もスタッフがいたのに、そこに気づいたのは漫画家の私一人だけだったのだ…。

私が指摘しなければ、あの絵本は賞を取り、新聞に載り、そして「盗作だ!」という騒ぎになったかもしれない。

小学生って、悪気があって盗作するわけじゃなく、いいな、と思ったものを素直に使うだけだから、我々はその小学生を責める気は毛頭ない。でも、いったん世に出てしまうとネットとかで叩かれるのは必至。それに、オリジナリティを大切にする賞で、作品の元ネタに気づかず受賞させると、この大賞そのものの権威が落ちるではないか。

委員とスタッフが20人以上もいて、誰もCMキャラのことに気づかなかったのかと思うと、ぞっとする。私がいてよかった・・・。専門知識は少なくても、こういうところに気がつく人がいないと授賞できないではないか。

大学教授って、テレビ見ないのかな…。先生方、たまにはテレビ見てくださいよ・・・。

委員の先生方に世間の動向を知らせるために、私はいてもいいんだな、と思った出来事だった。
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Commented by おーちゃん at 2012-10-02 06:49 x
専門家の知識というのは案外偏っていることが多いものですよ。
そういうことを感じる場面が、ままあります。
Commented by はるな at 2012-10-02 08:46 x
赤星先生、こんにちは!
専門家だけだと、何かを置き忘れるつながりで、昔読んだSFを思い出しました。
多分、アイザック・アシモフです。このテーマはワタシが知ってるだけで二つは作品があります。SF作家として高名な方でしたが、一般の人に向けての化学の本も書いていらした彼にとって、身近なテーマだったのでしょう。
題名も覚えて無いのですが、ねたばれします。
宇宙船で航行中にスタックしちゃって、脱出のエネルギーが足りない。航行のスペシャリストは権威もプライドも高くて、船長以下オロオロ。結局、小学校の先生がヒントを与えて抜け出すけれど、そのスペシャリストの権威を守るため、他人との接触を禁じられ、口外しないように念を押され、というような話です。
専門家は一回読んどけ!と思った事を思い出しました。
Commented by akaboshi_tamiko at 2012-10-02 09:26
★おーちゃんさん
ホント、専門家は専門分野以外は普通の人、ですね。

★はるなさん
うわ~、面白い!それ、多分読んだことない話です。タイトル教えていただけませんか? 読みた~い!
Commented by はるな at 2012-10-18 17:36 x
赤星先生、大変遅くなりました。
件の作品は「好敵手」。早川文庫SFの「木星買います」の中に入っています…なのですが、現在の早川文庫はアシモフをかなり絞っており、新刊ではおそらく入手不可能です。
実は大きな本屋さんで探せばいいやーと思っていたら、ファウンデーションのシリーズとロボットものしかありません。表紙の裏の作品紹介を見ると、中編短編集がすっかりなくなっておりました。結局、図書館の書架(表にも出てません。くすん)の文庫の中から見つけました。
私はアシモフはSFの古典だと思っていましたので、正直言ってすごく驚きました。うっそー、あんなにラノベが出てるのに、こんな名作を廃番にするのー?というキモチです。
ひょっとしたら、電子ブックなどで読めるのかもしれませんが。原題は"Take a Match"です。長くなったのでいったん切ります。

Commented by はるな at 2012-10-18 17:38 x
続きです。
あともうひとつは「まぬけの餌」"Sucker Bait"、こちらは「火星人の方法」に入ってる中編です。高度に専門が分化し、本当に専門以外のことを全く知らない、その分野の最新知識だけを学んでいる専門家の集団と、専門知識はないけど好奇心の赴くままに、意味も把握せず知識を詰め込んでいる<記憶機関>員のちょっとコミニュケーション障害気味の青年の話です。こちらは専門家だけだと外す、というよりは、高度化細分化していく科学への警鐘のような話です。
そんなつもりはなかったのですが、入手困難な作品ばかりをご紹介してしまって申し訳ないです。ですが、私は面白いと思います。このタイミングなら図書館には残ってると思います。
すいません、思いがけず熱く語ってしまいました。
Commented by akaboshi_tamiko at 2012-10-19 15:58
★はるなさん
ありがとうございます!
それは面白そう!アシモフは私も古典の名作だと思っていたので、廃盤になるとはちょっと信じられないです。
図書館か、アマゾンの古本で調べてみます。

ありがとうございました!
by akaboshi_tamiko | 2012-10-02 02:49 | Trackback | Comments(6)

漫画家・赤星たみこの日記です。 


by akaboshi_tamiko