2013年 10月 19日
パソコンで筆談
夫が実の父とあまりにも話しが通じないのでイライラし、仕事用に持って帰っていたミニパソコンと大きなモニターをつないで、文字を打って会話することにした。

ミニパソコンだとキーボードが小さいので、キーボードもつないだ。このほうが速く打てるし。
義父からはこう見えている。

お酒をどれくらい飲んでもいいのか、という話と、眠剤を処方されているのだが、それはどうなのだ、という会話。
この話題、今まで何度も話し合われたことなのに、一度もちゃんと伝わっていない。声が涸れるほどの大声を出しても聞こえていなかったのだ。
ところが、PC画面の大きな文字で筆談すると、こっちの意思がすんなり通じて、会話成立!
今までの会話はこんな感じ。
「お父さん、肉食べた方がいいよ」 「え?」 「肉、肉を食べないと」 「食べてるよ、米」 「お米じゃなくて、肉!もっとたんぱく質をとらないと」 「え?」 「たんぱく質!」 「え?」
そのうち、肉の話も食事の話もどこかへ消えて、「オレが死んだらこうしてくれ、ああしてくれ」という湿っぽい話になるのが常。それも毎回同じ話で、「それ、何度も聴いてるから、大丈夫、わかってるから!」「え?」「聴いてるから!」「そうかい、オレが死んだら、こうしてくれああしてくれ、頼むよ、頼むよ」「聴いてるから! 大丈夫! 何度も聴いてるから!」「え? だから、オレが死んだら・・・」という噛みあわない会話がエンドレス・・・
しかし、筆談を入れるとこんな風に会話が成立!
「肉とかたんぱく質をとらないと、筋肉落ちるから」(文字で)
「おお、そうなのかい、何を食べればいいんだ」
「たんぱく質の多いものね」(文字で)
「たんぱく質ってなんだ」
「肉、魚、卵、ハム、ソーセージとか。缶詰の魚もいいよ、サバ缶とか」(文字で)
「缶詰でもいいのか」
「骨ごと食べられるからね」(文字で)
いや、、、、もう、話しがすんなり通じる通じる!
今まで夫は実の父親と話をするたびにイライラし、激怒し、むかっ腹を立てていたのだが、普通に話しができることに感動していた。

義父も、ニッコリ頷いていた。義母も、「今日は喉が痛くならんわ」とにっこり。
モニターで文字を大きく打って筆談って、なかなか便利だ。
耳の遠い家族がいる方は、話す速度でなくてもいいから、やってみてはいかがですか。

あの頃PCはなかったけど、筆談すればもっと意思が通じたのかも・・・と何ともいえない気持ちになりました。全く聞こえない訳ではないので「筆談」に思いが至りませんでした。
ただ私は知らず知らずのうちに、祖父の聞き取りやすいトーンの声を出せるようになっていたのか、私の声は他の人より祖父には若干聞き取りやすかったようです。
もう、今はその声は出せないような気がします。
限りなく私に甘かったおじいちゃんでした。
おじいさまとの思い出は切ないですね・・・。
今回の帰省で、夫は、今回あんまり話しが通じないのでものすごくイライラしたそうです。
あんまりイライラしたので、それを解消しようと、筆談にしたのですが、結果オーライでした。
でも、PCで会話するのは私たちが帰ったときだけだから、補聴器をつけて欲しいんですけどね・・・。なかなかつけてくれず、それが悩みの種です。