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薬味のネギをおかずにするのは、どうなんだろう

昨日、うどん屋さんで、薬味のネギを大量に小鉢に取って行くお客さんの話 「ネギサラダ?」を書いたら、面白いことを聞いた。

刻みネギはサラダとしてではなく、おかずとして食べることがある、というもの。最初、FBにそのコメントがついたときは、ええっ、うどん屋さんで薬味のネギをサラダみたいにどっさり取って食べるのを、何のためらいもなく堂々と書けるなんて!とびっくりしたのだが、それは自宅での話だった。ああびっくりした。 

自宅で、山盛り刻みネギに醤油をかけたものをごはんにかけて食べるとのことなので、確かに、それはもう薬味というよりおかずだ。

自宅でそういう食べ方をするのは別に驚かないし、私もやってみたいと思う。自分のお金で買ってきた(または家庭菜園で育てた)ネギを自分の手で刻んで、自分の好きなように食べることに何の問題もない。

だけど、うどん屋さんで「薬味」として無料で出しているものを、おかずとして大量に食べるのって……、どうなんだろう?

セルフサービスではなく、普通の食堂やレストラン、蕎麦屋さんだと、調理場で作ったうどんにネギが最初から「適量」入っていることが多い。その量を何の不思議とも思わず、普通のこととして食べていた。

ネギを自分で入れる方式を初めて体験したのは学食だった。そのとき、たくさん取ってたっぷり入れている子が、調理場のおばさんに「そんなに取ったら、他の人の分が無くなるでしょ!」と叱られているシーンもちょくちょく目撃した。

セルフサービスで自分で入れるのは、自分の好きなだけいくらでも入れていい、ということではない、ということを学習する機会がいくらでもあった。

今、自分の好きなだけいくらでもとっていい、と思っているお客さんが多いのは、それだけ自由な国になったと喜ぶべきことなのか、それとも他人のことを考えない人が増えたと嘆くべきことなのか。(私は嘆いているけどね)

このうどんチェーン店について、薬味やかけ出汁は客の好みで好きなだけ入れていい、と書いてあるサイトもよく見かける。
そのためのかけ出汁のサーバーもレジ横にある。

でも、、、、
それは、どんぶりに麺がまだ入っていて、かけ出汁が無くなってしまったときに足す、という程度だと私は思っていた。

何人かのグループ(おそらく家族連れ)の一人が、小鉢にかけ出汁をなみなみと入れてテーブルに運び、かけうどんを頼んでいないほかの家族がそれをがぶがぶ飲み、お代わりを何度か繰り返す、というのを見たことがある。それって「お好きなだけ取っていいですよ」というサービスに甘えすぎているような気がする(そもそも、そのサービスって、「かけうどんを頼んだ方で、かけ出汁がなくなったら」という条件に合う人へのサービスだと思ってたんだけど)。

それに、それだけうどんのつゆを飲んだらのどが乾かないのだろうか?

お客様は神様です、という言葉が流行って以来、お客は何をしてもいい、という風に誤解している人が多いと思う。

お店側も、今はツイッターで「あの店感じ悪~い」とつぶやかれたりすると、営業的に大打撃が出るのをわかっているので強く出られない。

でもねえ、ただだからネギを山盛り取って行く、ただだからかけ出汁をガンガン何杯も運んでテーブルで飲む、というのは...。
嬉しいのかなあ。のど乾かないかなあ。胸は痛まないのだろうか…(塩分摂りすぎで心筋梗塞になって胸が痛む、というのではなく、ね。)


ちなみに、昨日行ったところとは違ううどんチェーン店では、ネギはお店の人がきっちり決まった量をどんぶりに入れてくれる。これは薬味だから、美味しく食べられる量が経験則で(またはそのうどん圏の文化として)わかっているから、その量なんだと思う。それでいいじゃん、それ以上、むちゃくちゃたくさんいれると味のバランスが崩れると、私は思うんだけどな。
by akaboshi_tamiko | 2016-01-20 22:54 | うーん… | Trackback | Comments(0)