若冲の色使い
あの時すでに若冲ブームだったけど、でもほとんど混んでなくてすんなり見られて、本当によかった!
ソコソコの混み具合だったけれど、私と夫は単眼鏡か双眼鏡を持っていったので、大きな画面の一番上の筆致までしっかり見ることができた。
以前、友達と展覧会に行って、私と夫が単眼鏡で絵を見て、筆遣いの話で盛り上がり、友達にその単眼鏡を貸して「これで見るとよくわかるよ」と勧めたのだけど、その友達は恥ずかしがって使ってくれなかった…。確かに、その時の展覧会では単眼鏡とか持っている人は見かけなかったけど、皇室の名宝展では、いましたよ、ほかにも。
大きな絵の場合、上の方の筆遣いとかを見たい人たちが結構が単眼鏡使っている。若冲の前でもそういう人がいました。きっと筆遣いとか、色の組み合わせとか、下地の色がどれくらい見えてるのかを見たいひとなんだろうな、と思う。
最近、うちでは単眼鏡より双眼鏡にすることが多い。老眼と近視のミックスなので細かな筆致を見るのがつらくてね、単眼鏡より双眼鏡の方が目が疲れずによく見えるし。
あっと、話がそれてしまった。
さて、若冲はどうしてあんな色使いをしたのだろう?
若冲が生きていた当時の江戸の画風は、もっと地味なわびさびの色使いが多かったはずだ。派手なものもあるけど、その派手さは金箔を使ったりしたもので、黒と赤、緑など、補色を使ったカラフルさではなかったように思う。
若冲の派手さは補色が効いているから、かなあ?70年代のポップアートに似ている気がする。
なんにせよ、若冲は当時の画風とは異質な絵を描いていて、異端視されていたとのこと。確かに、ほかの絵師とは違う画風だと思う。
若冲の鶏の絵を見ると、赤や黒がくっきり入ったカラフルな色使いで、ちょっと70年代の漫画雑誌の色使いを思い起こさせる。雑誌全部が全部、赤黒じゃないけど。あ~、これは横尾忠則の少年マガジンの表紙のイメージがどこかにあるのかも。
で、ふと思ったのだけど、伊藤若冲と横尾忠則は色味が似てない??
と、ちょっと検索。
伊藤若冲検索結果
横尾忠則検索結果
まあね、「似ているかも?」と思って検索したから、色味が似ている部分を切り取ってしまった。
昨日検索した若冲の画像はどうだろう?
うーん、似てるといえば似てるかな。
夫は若冲や尾形光琳や俵屋宗達を象徴主義だと言う。この件はとても面白いので、またいずれじっくり書いてみるつもりです。
よかったら、お待ちください。いつになるかわからないけど…
.