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酸性石鹸

油脂化学辞典による、「酸性セッケン」の説明。

酸性セッケン
acid soap セッケンは、水中で一部が加水分解して脂肪酸を生成し、その脂肪酸とセッケン分子が結合して生成するのが酸性セッケンである。希薄溶液中では水に不溶なため乳濁し、濃厚溶液中では分散、可溶化されるため透明となる。


突然何かというと、まあ、この酸性セッケンというのが、石けんを使う上でちょいと厄介な物質なんです。

古い石けんユーザーの中には、石けん使用量を減らさないと環境に悪いと思い込んでいる人が多くいました。

いや、、、毎日、普通の家庭で石けんを10㎏使うとか、そこまで大量に使うと環境にも財布にも悪いんですけどね、もこもこ泡立つ程度の石けんを使うのは、酸性セッケンが分散、可溶化されて流れていくので、汚れも落ちるし排水口やパイプにくっつかないし、いいことづくめです。

これが、薄い石けん液で汚れを落とすと、べたべたしたマヨネーズ状の酸性石けんが発生するので、汚れは落ちないわ、排水パイプに白いものがくっつくわで、使用感最悪。

たいていの石けんビギナーはここでビビッて石けんを使うのをあきらめてしまうんです。

講演で「石けんで食器を洗うとべたべたして使いにくいと思った方はいませんか?」と聞くと、その場では返事をしないけれど、講演後に話に来る方がたくさんいらっしゃいます。

みなさん、石けんを使っていて、白いものがつくので、石けんの溶け残りだと思い込んで、使用量を減らしていた、という人ばかりです。いやいや、それは酸性セッケンですから! それはもうちょっと石けんを増やせば流れていくものなんですから!

ということを、ずっと言い続けています。

続きます。


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by akaboshi_tamiko | 2016-08-20 19:07 | 石けん/洗濯 | Trackback | Comments(0)