「つぶら」「円ら」
「つぶらな」というのは漢字で「円らな」と書きます。私の世代だと、円谷プロ(つぶらやプロ)という、超有名な映像制作会社があるので、つぶらイコール円い(丸い)というイメージがぱっと頭に浮かんできます。
円谷プロで製作された特撮ドラマ、ウルトラシリーズを見ていて、円谷英二とか、そんな名前を画面でたくさん目にしたので、円=つぶら という図式は頭にしみこんでいます。
それがしみ込んだあとに、「つぶらな瞳の…」といった表現を知ったので、何の疑問も持たずに「丸い目のことだな」と思いました。
「つぶらな」というのは丸くてかわいい、というのが本来の意味だと思うのですが、ネット上には「小さな」という意味をくっつけてしまう人が出てきました。
「丸くて小さな目」じゃなくて、はっきり「小さな目のことだ」と思っている人もいるようです。
うーん、「つぶら」には「小さい」という意味は含まれてないような気がするのですが…。
ネット上の辞書や質問回答サイトではらちが明かないので、辞書を引いてみました。
手元の辞書大辞泉で「つぶら」を引いてみると
つぶ‐ら「円ら」《形動》文・ナリ まるいさま。また、まるくてかわいらしいさま。「―な瞳」 とありました。
あくまでも「つぶら」という言葉の意味は、丸くてかわいらしいさま、のようです。
あれ? もしかして「かわいらしい」という言葉に「小さい」という意味もちょっと含まれるのかな? いや、そんなことはないはず。大きくてもかわいらしいものはたくさんありますからね。(大きなテディベアのぬいぐるみとか、かわいいし!)
しかし、ここは辞書をまた引いてみよう。
「かわいい」と「かわいらしい」を引いてみると…
ひゃあ!!
かわい・い 【可愛い】《形》「かわゆい」の音変化 1)小さいもの、弱いものなどに心引かれる気持をいだくさま。ア)愛情をもって大事にしてやりたい気持ちを覚えるさま。愛すべきである。(例文略)イ)いかにも幼く、邪気のない様子で、人の心をひきつけるさま。……中略 2)物が小さくできていて、愛らしく見えるさま。…後略
ってことは、「つぶら」という言葉は、丸くてかわいらしいさま、なので「丸くて、小さくて愛らしいさま」という風に言ってもいい、ということか……。
でも、この「物が小さくて愛らしいさま」は二義的な意味ですから。我々が最初に思う「かわいい」は、ア)の「愛情をもって大事にしてやりたい気持ちを覚えるさま、であったり、幼く邪気のない様子で人の心を引き付けるさま、だと思います。
それに、「つぶら」という言葉は、あくまでも「丸くてかわいらしいさま」なので、「小さくて丸い」ではないと思います。(こだわるなあ…。てへへ)
とまあ、久々に紙の辞書を引くと、いろいろ面白かったです。