セスキ炭酸ソーダは、ここ数年でようやく広まってきました。
100円ショップで買えるなんて、ほんと、夢のようです!
実はセスキは日本では昔から使われていたのです。戦前は普通に使われていたと、20年ほど前にネットで知り合った方に教えていただきました。(当時その方は70代後半でした。戦前、その方は子供だったはずですが、雑誌で読んだ記憶があるとおっしゃっていました)
しかし、戦後は合成洗剤の波に押され、次第にすたれていったのです。
90年代後半から、ネット上でセスキのすごさを広める人たちが現れ、私も一緒にセスキを推奨してきました。
その後、アルカリウォッシュという商品名でセスキ炭酸ソーダが販売されるようになり、私も本に書いたり漫画に出したり、ネット上で書き込みしたり、友達と一緒に頑張りました。
ようやくその威力と魅力が広まってきたようで、本当にうれしいです。
昔は「セスキ炭酸ソーダ」のことを薬局で尋ねても、知らない人がすごく多かったし、名称の中に「ソーダ」が入っているというだけで、苛性ソーダと間違われたことも。「それは販売するのに印鑑が必要です」と言われたりしたんですよ。
今ではドラッグストアや100円ショップにおいてあるなんて、本当に隔世の感がありますね!
でも、このセスキブーム、日本だけみたいです。
私が聞いたところによると、セスキ関連の会社の方が海外へ販路を見出そうと中国へもっていったけれど、進出はなかなか難しい、ということでした。(それが去年の話。理由はいろいろありますが、今回は割愛)
あと、アメリカ、イギリス、カナダでも見かけたことはありません。海外在住の私の友人たちに聞いても、セスキ炭酸ソーダを知っている人はまずいませんでした。
まれに、「ソーダ」がついているので重曹のことだと思い込んだり、炭酸ソーダ(炭酸ナトリウム)と間違える人もいたけど、それ、残念ながらセスキとは違うんですよ…。でも説明をしても伝わらず、なかなか大変。
だけど、これがすんなり通じるくらい、セスキが世界的にヒットするのを私は願っています。
だって、ほんとにいいものなんですもの~。
世界へ羽ばたけ、セスキ!
ちなみに
セスキ炭酸ソーダの化学式は Na2CO3・NaHCO3・2H2O
重曹(炭酸水素ナトリウム)は NaHCO3
炭酸ソーダ(炭酸ナトリウム)は Na2CO3
です。
この化学式に出てくるNaは、正式な元素名がナトリウム(natrium)で、ドイツ語由来。
このNaがほかの元素と結合して「ナトリウム化合物」になると英語のsoda(ソーダ)と言います。
重曹のことを炭酸水素ナトリウムと言ったり、重炭酸ソーダと言ったりするのは、ドイツ由来か、アメリカ由来かによる、同じ物質の異名です。
炭酸ソーダ、炭酸ナトリウムもどっちも同じ物質で、アメリカ由来かドイツ由来かの違いです。
同じく、セスキ炭酸ソーダもセスキ炭酸ナトリウムも、同じ物を指しています。
ややこしいけど、覚えておくと、あとが楽ですから! よろしくお願いいたします。