日本水大賞の表彰式が近づいてきました。
日本水大賞とは、地球上の水環境をよくするために頑張っている人たち(個人、団体、企業、学校など)を表彰する権威ある賞です。
日本水大賞の事務局が勝手に選び勝手に賞を授与するのではありません。様々な活動をしている人たちに、自分たちの活動をアピールしてもらい、その中から優秀なものを選ぶわけです。具体的には、応募用紙に活動を要約して書いてもらい、資料などをつけて、事務局に送ってもらうという手順が必要です。
応募作品は毎年100を超え、多いときは200以上の作品が集まります。それを審査するのは環境系の専門家、研究者、大学教授の方たち。その中に私も入っていて、もう20年ずっと審査員をやっています。エロ漫画、、、じゃなくて、エコ漫画とエコ本を書いたことがあり、それで審査員に選ばれたんですよ…。
さて、その日本水大賞、今年はこんなポスターです。
関東圏にある美術系大学の学生が去年制作したものです。
来年用のポスターの締め切りは、各大学に告知してあると思います。最優秀作品になってポスターとして使われると、賞金も出ますから、美術系大学の学生の方たち、ぜひ学校の事務局に問い合わせてみてください。
そして、ぜひご応募くださいね!まだ来年の分、間に合うと思いますよ!
さて、ここ数年、私はポスター選びの担当者として、学生さんたちの作品を見てきたのですが、今年はちょっと異変が起こりました。
それは、ある大学へ、説明会に行った時のことです。ここは授業の一環としてポスター制作にかかわってくれています。
今までは、水大賞の事務局の方だけが行って「水大賞とはなんぞや」「ポスターの大きさ、締め切り」を説明に行っていたのですが、今年は私もついていき、ポスター制作のアドバイスをしたのです。
いや、アドバイスというような高尚なものじゃなくて、たんなる「ちょっとしたコツ」みたいなものを言っただけです。
「もっとマチエールをつけること。バケツツールで色を流し込みました、だけではなく、たとえデジタルで描いていても、ブラシツールで丹念に塗る作業をしたり、手を動かすこと。パースはちゃんととること」といった、主に作画上の心構え的なものでした。
それから6週間経ち、学生さんのプレゼンを見せていただいたのですが…
たったあれだけのアドバイスで、全員の作品が、今までと違うものになっていました。
もちろん、この6週間に、担当教授のきめ細かなご指導があり、その賜物なんですが、ここ数年見てきた学生さんの作品と、明らかに違いがありました。
どれもが素晴らしかった!
一つ一つのプレゼンを見ながら、私は、本当に胸が熱くなって…。講評をいうとき、学生の前で思わず声が詰まり、涙ぐんでしまいました。いやー、ものすごく恥ずかしかった…。ただ作品見て講評言うだけなのに、涙ぐむなんて…。学生さんたち、きっとあきれたことと思います………
しかし、胸が熱くなったのは、20代の若者って、ちょっとした一言で、ものすごく、ものすごく伸びるんだ! ということを目の当たりにしたからなんです。若いって、素晴らしい!ということを、目の前で見せてもらったんですから。
私は自分の若いころを思い出して、それもまたしみじみ、ジーンとなったところでした。
若いころ、まだテクニックはなかったけれど、情熱とやる気だけはあった、あのころを思い出しました。
若さってすごい! 若い子の可能性って、ほんとに無限大!
若い人たち、若いうちに、どんどん手を動かして、バンバン絵を描いてほしいです。
がんばれ! 胸熱おばさんは、本当に、若さに感動してしまいましたよ。