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「なつぞら」ときょうだい愛

最近、珍しく夫が朝ドラ「なつぞら」を見ている。もちろん、舞台が北海道だからだ。
私は夫が見ているのを横で見たり見ていなかったり。

そんな今日この頃、夫がなつと照男の話を熱く語り始めた。

なつは戦争孤児で、幼いころに柴田家へ引き取られた。その柴田家の長男が照男である。二人は幼いころから家族として生活していたのだが、なつが高校生になったころ、輝男の祖父・泰樹が「なつと輝男を結婚させよう」と言い出したのだ。

ネット上や周りの友達の間では、輝男の気持ちはどうなんだ、本当はなつが好きなんじゃないか、という方向で盛り上がっていた。結局、輝男はなつのことを「そんな目(恋愛の対象)では見られない」と言って結婚の方向にはいかなかった。

それを「やせ我慢しているのでは?」と深読みする人もいたのだが、夫はそれを見て、「小さいころから家族同然に育っていたら、好きは好きでも違う好きなんだよなあ」と言う。

実は、夫は似たような体験をしている。
夫の実家では、近所の女の子を預かってわが子のように育てていたのだ。その子、Mちゃんのお母さんが病気になり、子供二人を抱えて途方に暮れていたのを、近所の病院の先生が「シンノさんの奥さんなら子供の面倒を見るのが上手だから、赤ちゃんだけでも昼間あずけてみたら?」とアドバイスされたのだそうだ。

というわけで夫の両親は、手のかかる乳飲み子のMちゃんを昼間だけ預かることになった。
シンノ家ではMちゃんを本当にわが子のようにかわいがり、Mちゃんのお母さんの病気が治ったあとも親戚のように付き合っていた。

シンノ家にとっては実の娘のような存在だったらしい。夫と結婚したときも、Mちゃんは親族席に来てくれたし、私もMちゃんの結婚式に招待された。

そんな経験がある夫が、「なつぞら」を見て、「輝男となつは、もう恋愛とか、そういうのとは違う愛情があるんだよなあ」としみじみ言っていたのだ。

確かに、今週の放送でも、輝男は別の女性に惹かれているというエピソードが出てくるので、やっぱり輝男はやせ我慢でもなんでもなく、なつのことは妹として見ていたのだろう。

少女漫画的には、なつと輝男の間に恋愛感情が生まれても不思議ではないのだが、実際問題としては、幼いころからきょうだいとして育つと、それはなかなか難しい。
というか、難しくないと、生臭くなる。…そんなの朝ドラには似合わんし。

これからは北海道の話から、東京でアニメーターになる話に移行していく。
今度はアニメーターという、夫にはまたなじみの深いネタになる。うちにとって「なつぞら」は「あまちゃん」以来のブームである。 

by akaboshi_tamiko | 2019-05-15 20:00 | Trackback | Comments(0)