2019年9月8日夜から9日にかけて千葉県を襲った台風15号による停電は、今もまだ解消していない。
停電がそこまで長引くとは…。
今回の台風、最初の段階では、政府も東電もまだ余裕があった。政府は11日にはのんきに内閣改造を発表するし、東電は1~2日で停電解消すると言っていたのだ。
政府も千葉県庁も、通常の災害なら、被災地からすぐに被害状況の連絡があるのに今回はその連絡がなかったので、こんな大災害だとは思わなかったと言っているらしい。
(私は締め切りがこの週内に3つあったので、月曜日の夜にパソコン(デスクトップの本体、モニター2つ)を車に積み込み、東京の友人宅へ避難した。おかげでテレビニュースやネットニュースを見ることができた。)
今回は停電が長引き、携帯電話の基地局の非常用バッテリーも途切れ、広範囲で携帯電話が使えなくなっていたのだ。
おまけに役所もIP電話などで、電気がないと使えないところも多かった。もちろんメールも使えない。
だから被災地の役所から県庁や国に連絡ができなかったのだ。
日本では「便りのないのはいい知らせ」とか、「便りのないのは無事の証拠」などと言う。
でも、現代社会で何の連絡もないのは、電波が来てない証拠だよ!と思う。
便りのないのは電波のない証拠
新しいことわざとして覚えておかないと。
被災地がどんなに小さな自治体だったとしても、「被害はこれこれです」という連絡をしないわけがない。大きい被害だけでなく、小さな被害だって必ず連絡を入れるのだから、何の連絡もこなかったら、それは伝達手段がないほどの大災害だ、と思ったほうがいい。
今回はそういう自治体レベルの連絡だけでなく、被災者からの声もなかなか発信できなかった。
通常の災害なら、被災してすぐに被害状況がわかる写真や救助を求める声がツイッターなどのSNSにアップされるのに、今回はスマホが使えなかったのだ。
ようやく電波が使える状況になって、被災状況がわかる写真が次々にアップされてきた。
夫は今回の災害を「静かな大災害」と言う。発信できなかったので被害状況がわからない。でも、ものすごい大災害なのだ。
私の家周辺の道路。電線に引っかかった倒木がたくさんあった。(9日昼過ぎ)
風で曲がったフェンス。(9日昼過ぎ)
9日夜の高速道路。黒い線は封鎖中のところ。
これは15日の昼過ぎ。まだこういう倒木がたくさんある。
この倒木の多さは、風の強さもあるけれど、手入れがなされていないゆえの倒木ではないかと直感的に思った。
倒れた杉は溝腐れ病という病気のものも多いらしい。
私の家周辺の電気は戻ってきているけれど、15日の段階でまだまだ破断された電線は多いと思う。
停電が一日でも早く解消してくれるよう、祈るばかりだ。
東電だけでなくほかの地域の電力会社も協力してくださっている。
停電だけでなく、家屋倒壊、農作物被害、漁業被害など、ニュースを見るたびに被害が甚大になっている。
すべての被害が一日も早く解消し、穏やかな生活が戻ることを祈ります。