むかつく
今日の話は、「むかつく」という言葉について。
この言葉、ある一定の年代以上の人にとっては、胃が悪くて、胸焼けしている、胃のむかつきをさす言葉です。
しかし、若い世代は、胃がむかつくような不快感を感じるほど、感情が不快になったのである、という意味で使い始めました。最初はかなり強い意味合いでしたよねー。
でも、今では、なんとなく腹が立ったり、ちょっとイヤだなと思ったときの、軽い不快感にも「むかつく」と言います。
でも、「なんとなくいやな感じがする」も、「非常に不快だ」も、「なんとなく気に入らない」も、全部「むかつく」で言い表していると、感情の深みが全然無い人になっていくような気がします。
この「むかつく」に関して、私と同じ考えの方がいらしたので、ちょっと紹介しますね。
真があって運の尽き
自分の感情を、それにぴったりの言葉で言い表せない悲しさって、あると思います。
特に、私もホンの少しだけ英語を話しますが、ちゃんと100%私の考えを言い表せるわけではありません。
それって本当にストレスです。
今の子供たちって、「ちょっと合わない」という気分を「むかつく」というひとことで言い表していて、楽しいのかなあ、と思います。
そんな簡単な言葉だけで言い表せるほど、あなたの感情は薄いの? という気もします。
「むかつく」という言葉を子どもが使ったら、「胃が悪いの?」と言ってみてください。
きょとんとした顔をするか、いやな顔をするか、ちょっと観察です。
「胃が悪いの?」と聞いて、それに対して「むかつく、なにそれ」とか言う子どももいるでしょう。
私はそう言われたら、「そういう言葉、悲しいよ。傷つくから使わないで~。もっとちゃんと会話しようよ」と言ってみました。
この後、この子が「むかつく」を使わなくなったかどうかはわからないけど、少なくとも「むかつく」という言葉で傷つく人がいる、ということはわかるかもしれません。