「アンという名の少女」に現代的視点がバリバリ入っているのを見て、原作が書かれた時代は実はどんな時代だったのかを考えるようになった。 
最近見た映画やドラマの内容の覚書
小説の舞台となったのはカナダの東海岸(メインはプリンスエドワード島)で、描かれている時代は諸々の事件から、1880年代から1900年代らしい。
出版されたのは1908年~1939年のほぼ30年間。
著者のL.M.モンゴメリーは1874年生まれで、南北戦争後生まれ。(南北戦争は1861~1865年)

前回、アメリカ映画の「風と共に去りぬ」の配信停止の話を書いたが、この映画は南北戦争下のアメリカ南部を描いている。
著者は1900年生まれのマーガレット・ミッチェル(1949年没)。出版されたのは1936年、映画は1939年公開。
当然、小説も映画も1960年代のブラックパワーの時代を知らない人が作った。
映画が作られた当時は差別を助長するつもりはなく、「こういう時代だったのだ。事実を描いているだけだ」という考えで作ったのだと思う。
しかし、今の時代、あの表現は受け入れられないと思う。
実際、私の友人(30代)に映画のDVDを貸したら、「なんか最後まで見られなかった…」と、暗い顔をして返しに来てくれた。
私も数年前に原作を読み返そうとしたのだが…。最初から差別語、差別シーンが続き、心が折れてしまった。結局1章も読めなかった。高校時代は恋愛ストーリーとして面白いと思って読んだのに…。
さて、この二つの作品とほぼ同じ時期、1934年に、アガサ・クリスティが「オリエント急行殺人事件」を書いている。
この小説は今までに何度も映画化ドラマ化されている。
過去に作られた映画やドラマの中で人種差別的な表現は見られない。確かに差別的な事象は無いのだが、そもそもアフリカ系のメイン登場人物が出てこないのだ。
そして2017年に作られたオリエント急行殺人事件では、ポアロ役にケネス・ブラナー、コンスタンティン医師役にレスリー・オドムJr.が起用された。

コンスタンティン医師は、原作ではギリシャ人。今までの映画では白人の役者が多く演じている(全部の確認はしていないが)
2017年、私が知る限り初めて、コンスタンティン医師を黒人俳優が演じたのだ。

そういえば、ここ数年、19世紀後半が舞台という映画に、今までだったら白人が演じていた役を黒人俳優が演じるのをよく見るようになった。
上流階級が舞台の映画にも、使用人ではない、対等な立場の役にアフリカ系の人が出演することもよく見かけるようになった。
その流れで、「アンという名の少女」にはバッシュという人物が出てくる。
この話はまた次回。
あっ!ローラを入れ忘れた…! ローラは1864年生まれで、この話も次回以降に。
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