すごい人2!!
昨日紹介した廣島一夫さんと、その作品を紹介します。
まずは今日、私が撮ってきた作品の写真を・・・。
手振れしているけど、まあ見てください。
この「あま」というのは、椎茸を乾燥させるための籠だそうです。日之影昔から椎茸栽培が盛んで、だからそれ専用の道具がたくさんあるんですね。
このあまはすごく大きな籠です。子供とか中にいれて遊ばせてもいいくらい。
隣においてある電話を見てください。この電話、けっこう大きめなんですよ。
「なばとおし」というのは、「なば」は日之影の方言で椎茸のこと。これになば(椎茸)を入れて選別作業などしたのでしょう。(中村さ~ん、まちごうちょったらメールで教えて~)
プラスチックでこれほど大きな籠を見たことありますか? 私はないなあ。
プラだと、大きなものになるとたわむし、移動させたりするうちに割れるんじゃないかな。
竹だと大きく作れて、しかも軽いしね~。丈夫で長持ちするんですよ、本当は。修理もきくし。いいなあ、こういう籠。
「さげしょうけ」 しょうけというのはざるのこと。取っ手がついて下げられるようになっているざるのことです。
ほかにもたくさんあります。
プラスチックの籠だと、こんなに大きなものはみたことがないです。
いろんな用途のいろんな籠があり、それらはすべて、竹で出来ています。釘やほかの素材は一切使っていないこの籠は、日本の人より、外国の方のほうが驚嘆の目で見てくれるようです。
94年にアメリカのスミソニアン博物館でも展示、講演が行われ99年にはコロンバス博物館でも講演がありました。ここの写真は綺麗ですよ~。(中村さんありがとう。リンク修整しました)
イギリスでも、2002年にロンドンの日本大使館で紹介されています。
そのときのリーフレットの表紙がこれ。
中に地図が入っていたんだけど、見てください。
日本地図に入っている地名が、東京と日之影だけです。
日之影の竹細工を見に、わざわざイギリスから日之影へ来た人もいるし、日本に来る目的が日之影だけ、という人もいるんですねえ。
こういう日本の工芸品、民芸品というのは、大体地元の人は当たり前すぎて全然評価しないことが多いようです。でも、海外の人のほうがすごく興味を持ち、価値を認めてくれることがあります。
日之影にこんなに素晴らしい工芸品を作る人がいるのは、うすうすは知っていましたが、今回長く帰ってみて、初めてその作品を見る時間があって、私もすっかり籠の魅力に魅せられました。
すごく繊細。そしてすごく丈夫。
スミソニアン博物館の方が書いていたパンフレットには、竹細工のその編み出す模様はまさユークリッド幾何学的である、とありました。
確かにあの幾何学的な模様はユークリッド幾何学なのかも。
そんな難しい言葉を使わなくても、ぱっと見て、綺麗。使いやすい。それだけで価値がありますね。