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日之影町の町名の由来

05/12/29/木曜
日之影町は宮崎県北部の山間の町です。
隣町が高千穂町で、こちらは観光地として有名。

しかし、日之影町って、日陰だと思っている人がすごく多いです。
違いますよ~。
日陰の町ではなくて、日之影町。
影は古語では光のこと。

神武天皇の時代、雨が降り続いて、災害も多発した時、村の人たちが雨よ止め!と祈ったら、空が晴れて日の影(光)がさした、という故事に基づいた町名です。

月影という言葉は、月光のことでしょ?星影とは、星の光のことでしょ?
影という言葉は光のことです。

だから、日之影とは、日の光という意味なんです!

日の光がさした町。それが日之影町。
町名を決めるとき、そういう故事をちゃんと知っている人がつけた、素晴らしい名前なのに、日陰(ひかげ、と打って変換すると最初に出てくるのがこの文字。日陰)だと思っている人が多すぎます。

日陰と日之影は違いますよ~。

光さす町

それから、五ヶ瀬川は東西に長い川です。東西に長い谷は、一日中日がさします。南北に長い谷は正午しか日がささないけど、東西に長い谷だと一日中太陽が川の上を動いていて日照時間が長いんです。(もちろん、地形によっては日陰ができるところもありますが)

谷間の町で日が差さないと思っているあなた、それは真っ赤なウソですよ~。
一日中日が当たる、日の光の差す町です。

追記
この話をしたところ、日之影町の方から「うちは日があんまり差さないところでした」と言うメールをもらったことがあります。

そりゃ、砂漠のように何の遮蔽物もないような場所とは違うのですから、向きによっては日が差さない場所もあると思います。
一日中、どこもかしこも日向だという土地は、砂漠とか、起伏のない大草原とか、そういう場所しかありません。山がある以上、陰日向はどうしてもできてきます。

ただ、日之影町という「影」の入った地名から、町全体が日陰だと思っている人が多いのですが、そうではありませんよ、という話です。

町全体が日陰になるような土地は、南北に長い谷です。そういう谷の町だと、太陽が真上に来る時しか直射日光が入って来ません。

東西に長い谷だと、太陽の動きは谷に沿って動くので直射日光が差し込む時間が長いのです。

by akaboshi_tamiko | 2005-12-30 01:14 | ふるさと関連 | Comments(0)