人気ブログランキング | 話題のタグを見る

尾形光琳

06/12/19/火曜
2004年8月22日の日記にも書いたんですが、尾形光琳って、すごいマネジメント能力のある人だと思います。

金箔を使っているように見せるために、かりやすという染料と、金箔より安い金泥をつかって、いかにも金箔を貼ったように「描いた」んです。

作品を仕上げるのに、作品の出来がよければいくらお金がかかってもいい、どんどんいい絵の具(画材)を使うべきだ! そのためには食事を抜くくらいのことをしろ! ゲージュツは命かけてナンボだ!! というような芸術家もいますが、私はそういう破滅型の芸術家より、光琳のような、マネジメント能力のある芸術家のほうが、長続きすると思っています。

芸術という分野には、美術、音楽、文学、舞台など、いろんなジャンルがありますが、やはり私も夫も絵を描く人間なので、二人の一致した意見は「芸術家の中で絵描きが一番スケベだ」ということです。
スケベというか、生臭いというか、俗っぽいというか。(いや、ほかのジャンルの芸術家も、スケベだとは思うんですが、やっぱりその中でも絵描きが一番生臭いんじゃないかなあ、というのがわれわれ夫婦の意見です)

先日、NHKの迷宮美術館という番組で、尾形光琳をやっていて、やっぱり実際に絵を描かない人にとっては、光琳のやったことはすごく難しいことだったり、いろんな深い意味があることのように見えるのだなあ、と思いました。

紅白梅図屏風の黒い水。
水を黒く描くことが不思議に思える人がいる、というのが、私にとっては驚きでした。なぜ黒い水にしたのかで、スタジオではいろんな話が出ていました。

今どきの若いコ見たいにピンクや緑の髪のパンクスがいない時代に、髪の毛を青や緑やピンクで描いたりするのが普通のことだった漫画家の私にとっては、水が黒でもいいじゃん、見た目がかっこよければ、としか思っていなかったので、黒い水がそんなに意味のあることになっているとは思えなかったんです。

尾形光琳、いろいろ話し出すと長くなるので、今日はこの辺で。うーん、中途半端だったかな…。
by akaboshi_tamiko | 2006-12-19 23:56 | Comments(0)