ロンパールーム
二年ほど前の話です。
昼間、私が一人で仕事中に、ピンポーン♪と来客のようす。
「どちら様ですか?」と、とりあえずインターホンで聞くと「排水溝の調査しているんですがー」。
普通だったらすぐ断るんだけど、ちょうどこの地域一帯の水道システムが市営水道に変る時期だったので、その調査かな、と思って「あ、はい」なんて答えてしまいました。
調査を終えた業者がまたピンポーンと呼び鈴を鳴らして、「ちょっとご説明したいことがあるんですが」と。
まだ市営水道の関係かも、と思っていたので表に出て業者の話を聞きました。
すると、「排水溝がすごく汚れていて、高圧ポンプで掃除をしなければ詰まってしまう、その契約をしなければならないんですよ」と。おお、なるほど、そう来たか!!
その業者は台所から出ている排水枡の蓋を開けて、「ここ見てください、汚れているでしょう? この黒いのなにかわかりますか?」と私に聞きました。
え…。排水溝についている黒いものって…。カビに決まってるじゃん? と思ったけど、私がそれを口にする前に、彼は得意げに「これはカビなんですよ。かなりひどいですね」と言うではありませんか。
「え? カビって、水分と温度と養分があれば必ず発生しますからね。12年でこれくらいなら少ない方ではないですか?」とわたくし。
「い、いや…(ちょっと詰まる業者)、でも、これは高圧ポンプで洗わないと詰まりますよ」と食い下がる業者。
「でも高圧ポンプで洗わないとならないような固形物の汚れは見えませんけど?」
「いや、でも、かなり汚れてますからね」と同じことを繰り返す業者。
「でも、うちは食器を洗うのには石けん、つまり脂肪酸ナトリウムと脂肪酸カリウムだけを使ってますからね。ちゃんと使ってますから油汚れと脂肪酸ナトリウムが結びついて酸性石けんが発生することもないし、金属イオンと結びついた金属石けんもちゃんと流すように多めに使ってるんですよ。だから固形物の汚れは見えないでしょう? 」
次第に顔が曇る業者。
「それに、有機物が排水パイプを流れるわけですから栄養物としてこの程度のカビが生えるのは想定の範囲内ですよ。カビってどこにでも生えますからね」
と穏やかに申し上げました。
そしたら、業者は嫌な顔をして帰っていきました。
ああんもう、もっと食い下がって欲しかったのに!!
こうやって訪問販売や電話販売の方々を論破している私の住まいを、ロンパールームとお呼びください。
何と身の程知らずな・・・
ちゃんと表札確認してから入れっちゅうに!
うちも、高圧洗浄しなきゃ配管が詰まる。新築3ヶ月でこれだけなんだもん分かるでしょ。
お家引渡しの時に高圧洗浄が必要なのを、ほとんどの不動産屋さんがお客さんに伝えてくれないから、私たちは新築のおうちを見つけるとお声かけてあげてるんです。だって詰まってからじゃ困るでしょ、と。
ウチは学生時代からのお友達の不動産屋さんからお家買ったので、
「友達になんで教えてくれなかったんだ!!って問い詰めてやります。そんなに大事な事教えてくれないなんて!!とりあえずヤツをとっちめるのが先なんで。」と言ったら、
「いやぁ、不動産屋さんお友達なんですか・・・☆◎×ゴニョゴニョ・・・」
と言葉を濁して去って行きました。
後で、その友達に聞いたら、新築3ヶ月で高圧洗浄なんて必要ないとやっぱり言われましたよ。
でも、引っかかる人が多いからこの人たちの商売は成り立っているんですよね。
皆さんもお気をつけてくださいねぇ!
業者の人ってみんながみんな素人だと思って侮りすぎですよね。
電話販売の場合、自分が言い負かせないと気づいた途端に、横柄な態度に豹変するから許せませんわ。
せめて終始一貫して丁寧な応対ができるだけのプロ根性のある人に電話をかけてきて頂きたいものです。
あ~、面白かったので、許す!なんて思いました。てへっ。あ~、もっと論破したかったのにね~。
論破の住まい、いいでしょ?
ホント、こういう業者も、丁寧な対応のできるプロ根性のある社員を育成してもらいたいものですね。(って、そういう育成されると、だまされる人が増えるかも!?ま、まずい??

