役不足？

０７/０７/２９/日曜
今日は参議院の総選挙。
自民党惨敗、民主党大躍進。

27日、金曜日に新橋駅前のこいち祭りに参加していたら、やはり15万人の人出を当て込んで候補者が何人もやって来ました。
その中で、川田龍平さん、一番説得力がありました。
相手をじっとみて、誠実で、他の候補者とはまったく違うパワーというか、オーラを感じました。
演説を聴いた人も、「今までいろんな街頭演説を聞いたけれど、一番感動した」と言ってました。

さて、ホクホク顔の民主党ですが、小沢代表が体調を崩して、菅直人代表代行がテレビで挨拶をしました。

そのとき、菅さん、「代表が病気なので、役不足ですが私が挨拶をします」と言ったんです。わあ…。菅さん、そ、それって…。

役不足って、私の実力に対してこの役では不足がある、というときに使います。
つまり、菅さんは、「私の実力ではこんな小さな役じゃ不足だけど、まあ、仕方ないから挨拶してやるわ」と言ったも同然なんです～～～。

いや、きっと彼はそんなことは思ってなくて、「小沢代表の代わりをつとめるには私では不足がありますが、挨拶させていただきます」と言いたかったのでしょう。

役不足という言葉、こういう風に間違って使われることがすごく多くて、数年前から雑誌のコラムや言葉関係のクイズ番組で何度となく取り上げられていました。

こんな場合はどう言ったらいいのか。

私では力不足ですが、代わりに挨拶させていただきます。

私には荷が勝ちすぎますが、挨拶させていただきます。

私には荷が重いのですが、挨拶させていただきます。

役不足という言葉の正しい使用例は、「君の実力ではこのポジションは役不足だが、もっといいポジションが空くまで、一時的にやってくれないか」みたいな、上司が部下に仕事を割り振る時に使ったりします。

決して、部下が上司に「この仕事、役不足ですがお引き受けします」と言ってはいけません。
「こんな小せえ仕事、オレみたいな実力のある人間に任せるのかよ」という意味がにじんでしまいます。いや、そんなつもりはないのでしょうが（単に間違えただけで）、やっぱり誤用は避けたいですよね。
正しくは、「力不足かとは思いますが、お引き受けします」とか。

役不足って、ちょっとした違いじゃなくて、正反対の意味になるので怖いですね。


あっ!!
も、もしかして、菅さん、わかってて使ったのかも…？

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