時ならぬジェイン・オースティンブーム
『高慢と偏見』『エマ』など。
いや~~~、面白いんだけど、時代が時代だから、女性が結婚することがものすごく重大なことなんだなー。それと、身分の差。
まあ、時代が時代だからねー。
こういう海外の昔の小説って、「虚栄心を恥じる心」とか「虚栄心の強い人を軽蔑する人」というものが頻繁に出てきます。
高慢はまだいい。自分が自分を偉いと思う心だから。
でも虚栄心は他人に自分を偉いと思わせたい心だからダメ。
みたいな表現がでてきて、うーん、子どものころ読んだはずだけど全然覚えてなかったなあ。
リトルハウスシリーズ(大草原シリーズ)のローラの家でも、子どもの虚栄心を摘み取る教育、というのがちょくちょく出てきました。
虚栄心というのは、人として恥ずべき感情、という共通認識があったようです。
それから、主人公は身分の差を乗り越えて結婚する設定なので、作者は18~19世紀初頭のイギリスでは開放的な考え方の持ち主だったのでしょう。
美人であるか、従順であるか、ということよりも、頭の良さで男性をひきつける主人公、という設定も、当時としては新しかったんだろうなあ。
なんでまた、私、21世紀になってジェイン・オースティンを読み返しているのやら…。
基本的なストーリーが、男女がすれ違いながら恋愛を成就するまで、という構造だから読みやすい。登場人物のキャラクターがステロタイプでわかりやすくて、期待通りの展開。
作者のちょっとひねくれたユーモアも魅力の一つ。
18~19世紀に書かれたということを考えると、いろんな欠点には目をつぶり、単純に、ストーリーだけを楽しむと、楽しめる小説だなあと思います。
あと、東国原英夫(宮崎県知事)著の『芸人学生、知事になる』もうっかり買って読んで、面白かったです。彼がこの本を脱稿した瞬間の気持ちを今も持っていてくれれば、宮崎は安泰です!
中津燎子『英語と運命』
石川あき『昔のきものに教えられたこと』
河合克敏『とめはねっ!』
も、最近読んで面白かった本です。
まだ未見でしたら、どうぞ(^^!