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張り紙の説明・追記アリ

羽田空港の宅配便のカウンターで、「10時までに申し込んだ荷物は、都内、千葉県の●●、埼玉県の○○、神奈川県の△△以内の地域なら当日配達できます。」というような張り紙がしてありました。

要するに、羽田空港から関東圏内なら、10時までに申し込んだ荷物は、その日のうちに配達しますよ、ということを告げている張り紙でした。

私の後ろで、欧米系の女性が一緒にいる男性に「なぜこれ張り紙してるの?」と質問していました。口調から、この二人はご夫婦。妻のほうは日本語もちゃんと読めるし、日本語ぺらぺらなのに、夫が何度も何度も説明しているのに、奥さんのほうはどうも訳がわからないようす。

彼女は
「10時までに申し込めば当日配達なんだけど、限られた地域内しかだめ。そんなのなんでいちいち告知するの? このカウンターに来る人は日本全国に発送したい人が来るのだから一部の地域だけのメリットを出しても意味がない。10時過ぎにここに来た人には意味がないのに何でそれをわざわざ言うの?
というような疑問を夫にぶつけていました。
(↑これは、日本人ならそういう風にはあまり感じない感覚だと思います。特に「一部の人だけのメリットをなぜわざわざ告知するの?」という感覚は日本人には無い感覚でしょう)

このご夫婦は、私たちが荷物を出していろいろ書類に書き込みをしている間、ず~っと
「なんでこれをだすの?」
「だから、10時までに出せば…」
「だから、それはわかってるの」
「だから、関東圏内なら今日中に届くんだよ」
「だから、それはわかってるの」
という水掛け論を続けていました。

日本人なら「ああ、10時までに出せば、関東圏内なら当日配達なんだ、そりゃいいね」で終ることです。それ以上考えることもないほど、簡単な話です。

でも、それを「なぜ?」「なぜ?」と突き詰める人もいるんだなあと、面白く見ました。国民性というか、これは「言語」による思考経路の違いなのかなあ、とも思います。これを私が英語で友達に説明するとなると、どうやって説明するだろうか…。
現象は説明出来ても、なぜその張り紙をしたのか、という部分が説明できない。

この張り紙は、ひとことで言えば「気配り」が凝縮したものだと思います。とても日本的なもの、だと思うなー。

多分、この張り紙は、利用客の数パーセントしかいないであろう、10時前後に来る関東圏内に発送するお客様に対する気配りであり、「ちょっとお急ぎになれば当日配達が可能ですから、知っておくとお得ですよ」というような日本人らしい「善意」から出た張り紙ではないか。

お客様に喜んでいただきたい、という「善意」でもあるし、「もう少し早く来れば当日配達に間に合ったのに、告知しないから間に合わなかったぞ!」というクレームに対する「防衛意識」と言ってもいい。 (これは言い換えると「会社に対する気配り」でもあるわけですが)

または、10時までに申し込めば、関東圏内に配達できる素晴しいシステム・社員・サービスを持っているんですよ、ということを広く宣伝したいという気持ちもあるはず。

そういう「気配り」や「宣伝」が交じり合った張り紙…。これは説明するの、すごく難しい。

日本人ならそういう細かいこと考えずに、「あら、そういうサービスもあるのね」だけで終るのに、そこで終らない人がいるんですね。

追記
コニーさんのコメントに「気配り」という言葉があり、そうそう、それだ!と思いました。
この張り紙には気配りがあったんです。
それを当たり前のこととして、不思議に思わないのが普通の日本人。

でも、その気配りを「普通のことではない」と認識する外国人。

その対比が面白かったんです。

Commented by ConnieWest at 2008-06-23 01:57
最初の部分を読んで、あぁ、日本は良いサービスがあってスバラシイと思いましたよ。私は日本人ですから、一部の地域だけに限定されたサービスであってもそう言うお知らせがあるのは、その事実を知らない人に対しての気配りだと思うし、意味がないとはゼンゼン感じませんでした。ある意味"冷やし中華始めました"の張り紙みたいな?

でも外国の人の観点から見ると必要ない情報になるのですね。アメリカに住んでいると、日本人として当たり前の価値観だとか人付き合いなど、人種、宗教などのバックグラウンドが違う人が沢山いるわけで、それはもう戸惑う事が沢山ありますよ。で、え?そうするの?みたいなビックリも。

先日、子供の学校主催のミーティングがあって、何かのグループ分けがあって、自分の子供の行き先が分かったら"じゃ、自分はもう分かったから帰ります"と会場を後にした人がいてビックリしました。ミーティングはまだ終わってないのに、その後の情報は必要ないと言わんばかりの態度でした。個人的に、途中で出て行くのは学校に対して失礼じゃないの?と感じたのでした。

日本だったら、申し訳なさそうに後ろからコッソリ出て行くだろうに、そんな気配りもなかったですよ。
Commented by akaboshi_tamiko at 2008-06-23 02:26
★コニーさん
そうそう、そこなんですよ。日本人にはその告知はありがたいし、必要ない人にとっても「へ~そんなサービスがあるんだ~」って感じるけれど、そのサービスが必要ない人、関係ない人にまで告知することないでしょ? と思う人がいる。

このサービスがいい悪い、とか、告知をする意味がある、無いではなくて、このサービスの告知(ある種の気配り)に対して、「普通のこと」と感じる人と、「なんでこういう告知をするのだろう?」と感じる人がいる、その面白さなんです。
Commented by ConnieWest at 2008-06-28 06:18
そう本当に面白いですよね。英語で"word of mouth"(口コミ)と言う表現があるのですけど、この張り紙がある事によって、自分は関係ないけれど該当する知り合いに知らせてあげるって事も出来ますよねぇ~。だから英語圏の人じゃなかったのかなと勝手に思ったり(まぁどうでも良いのですけど)。

あとねぇ、いつも感じているのですがアメリカの接客法が本当にスローで"もどかしい"のです。日本の商店街のおばちゃんみたいに"多数同時接客"で一人のお客さんがお財布を出している間に、他のお客さんのオーダーを聞いて回転を早くするとか当たり前でしょうが!思う事があるんですよねぇ。ははは~。

creditありがとうございました(ペコリ)。
by akaboshi_tamiko | 2008-06-22 22:53 | 言葉 | Comments(3)